市販のおせちの利用状況調査について|調査・研究|一般財団法人消費科学センターは消費者教育を目的とした消費者による消費者のための消費者団体です。

情報配信

調査・研究

2013/02/19

市販のおせちの利用状況調査について
−首都圏の主婦に聞いてみました−

 ここ数年、有名割烹料理店やシェフの名を冠した市販おせちの喧伝、売り込みがTV、新聞、ネットで盛んです。その普及度はかなりのスピードで、いまや50代主婦の利用率は70%を占めているとの報道もありました。さらに、3世代向け、一人暮らし向け、ヘルシー志向で脂肪、塩分を50%カットしたものなど世帯や体調にまで気配りされた様々な商品がこれでもかと並べられています。
 では、我が家の味、我が家の伝統を守るという人はいなくなってしまったかと言うと、年代にもよりますが、結構健在で、全部とはいかないが2〜3品は必ず作るという人を加えるとそう捨てたものではいという感触を得て、「伝統文化」の一つとして脈々として続いてきた「おせち」に対する首都圏の20代から70代までの主婦に思いを聞いてみました。

◎価格
  価格は5,000円〜31,500円と幅広いが60代、70代の殆どが20,000円〜30,000円台で購 入していて、5,000円台は40代である。
  少々高くても美味しいものを食べたいという高齢者の嗜好がうかがえる。
◎購入方法
  デパート、スーパーが多いが、40代、50代はネットで購入しており、直接料亭・有名 店から購入する人も60代に見られる。
  築地市場でという人もいた。
◎味
  最も気になるのが味の問題だが「普通、まあまあ美味しい」という人が殆どである。「今 ひとつ、美味しくない」という人もいた。
◎家族の反応
  これも「まあまあ」という反応が殆どだが、「美味しくない」や「美味しくないので家で 作ったほうが良い」という人も60代にみられた。
◎使う一番の目的
  20代は「便利だから」、40代は「仕事を持っているので忙しいから」と若い人らしい 答えだが、60代、70代になると「買物や調理からの解放」や「頼んでおくと気分的に 
 楽」「食物のロスを出したくない」という答えが多かった。
  元旦から開店している店も多く、若い人たちが家で食事をする機会が少なくなったことな どが、保存食的おせちの機能性を失わせたといえるだろう。
◎作ったものと市販品との割合
  高齢世代は市販品を買っても2、3割は必ず作るものがあると回答している。若い世代は 市販品だけで事足りている。
◎部分的に市販品を使ってもこれだけは必ず作るというものは何か
  高齢世代は、酢の物、お煮しめ、きんぴら等、他に家族の好むものを必ず作っているよう だ。20代、30代では特にない。
◎今後はどうなっていくと思うか
  若い人は気持ちに余裕が出来たら、あるいは仕事が一段落したら作りたいと思っているよ うだ。
 高齢世代は、食べる量も減るだろうし、年とともに作ることも大変になるだろうが、 お正 月の食卓におせちは飾りたいので、市販おせちの購入は増えていくだろうと答えている。
◎日本のおせち文化についてどう思うか
  各世代とも日本の伝統文化として次の世代に伝えたいし残っていくと思っているようだ。
 家庭で作る、作らないは別としても商売として充分成り立っていくようになった現在、文化 はこんな形で残っていくのではないだろうか。

《総括》
  60代、70代は代々、引き継がれてきた我が家のおせち作りに対する手抜き感を覚え、 何となく後ろめたさを感じてはいるようですが、正月早々から不自由なく買い物が出来、休 暇を外出で楽しむ若い家族や年末年始の家事労働からの解放を考えると少しずつ、市販おせ ちに移行していくようで、これも世の中の流れでしょう。
  昨年末、スーパーやデパート等で、おせち食品の売り場面積が目立って小さくなったとい う声もありますが、日本の伝統文化としておせちは残しておきたいという意見は回答者全員 から出されていました。
                                   (調査研究部)

 
一覧へ戻る
このページの先頭へ
情報配信
  • 消費科学センターの主張
  • 消費者大学講座
  • 勉強会について
  • 見学会について
  • 活動のご報告
  • 調査・研究
  • 広報紙「消費の道しるべ」より
  • お役立ち通信
  • ご意見募集
消費科学センターは、皆さまからのご意見・情報をお待ちしております。
各種お問い合わせお申し込みはこちら
お電話でのお問い合わせはこちら
受付時間 平日10:00〜17:00 TEL 03-3461-8728